古材を使った額縁のオーダー制作をしました。
お友達のみかちゃんこと、画家の北見美佳さんの油絵を購入された方から額縁のオーダー依頼を受けて制作させて頂きました。
古材の種類と加工
今回使用したアメリカの古材は雪よけのフェンスとして使われていたものです。
日本の環境とは違いアメリカの過酷な環境で木材の表面はシルバーグレーになっています。
MADE BY…ではこの色味が好きでそのまま無塗装で使用する事が多いのですが、今回は木目や表情のみを生かす為、あえてヤスリがけをして一度色を落としています。
その後みかちゃんの絵に合う色味がどんな色なのか試行錯誤しながら着色をしました。
使用したのはターナーさんから発売されている、オールドウッドワックス。
ホームセンターのWAXコーナーで見掛けてずっと気になっていたのですが、購入して試しに古材に塗ってみたらいい色合いになり、今回オーダーいただいたみかちゃんの絵にピッタリだと思いこちらのワックスを使いました。
オールドウッドワックスの使用感や感想などは下記のリンクよりご覧ください。
木材表面の凹凸部分にもワックスが入り込みやすく細部までしっかり着色する事が出来ました。
特に刃の痕や、釘が刺さっていた箇所などにワックスが入り込むと濃淡がついて、立体感が生まれます。
悩んだ事
古材は材木店やホームセンターなどで売っている新品の木材と違い捻れや反りなどがあります。
そして何よりも高いです笑
古材はタダで貰えたり安いイメージがある人もいると思いますが、バーンウッドなど100年以上前の海外の古材は高級です。
古材の捻れや反りをなくそうとすると、古材の特徴である色やクラックなどを削り落とす事になってしまう為、そのまま使用しますが、新品の木材と違って寸法通りにいかないのが当たり前なので、制作には苦労を伴います。
その分、新品の木材にはない格好良さや雰囲気、味があり出来上がった時の嬉しさは格別です。
また今回は古材の雰囲気や立体感を残す為、フレームの縁などはあえて数ミリ単位でズラして制作しました。
数ミリずらす事によってアンティークっぽさも出ますし、新品の工業製品とは違うハンドメイドならではの温もりが生まれます。
キレイに納めるよりも、その方が長年使われていた雰囲気になり、絵と同じ前からそこにあったような印象を与えられ、飾れる場所に馴染むと思いました。
そして今回は額に収める油絵もお預かりしていたので、都度都度色味や寸法などを調整して確認しながら制作することができました。
気をつけた事
油絵がメインなので主張させすぎない額縁。
北見美佳さんの油絵を引き立たせる額縁。
北見美佳さん本人が描いた絵の雰囲気を損なわせない額縁。
気を使う部分は沢山ありましたが、他の額縁にはないMADE BY…らしい古材の額縁が出来たと思います。
見る角度や光の当たり加減によって色
この角度からがお気に入りです♪
最後に
北見美佳さんは、2011年5月より野獣派画家 山川茂さんに師事し、女性初の内弟子となった後2016年に独立。千葉県松戸市に移り住んで来たのがきっかけでMADE BY…ともお友達に♪
そんな美佳ちゃんが暮らし始めた松戸のマンションに、先に住んでいたのがのんくんこと、野々上聡人さん!のんくんは絵を描くことがごく自然で、生活の一部であり、赴くままに木も彫っちゃう画家さん。
美佳ちゃんとのんくんは松戸で会うもっと前からの知り合いで、たまたま同じマンションのお隣さんになったことで偶然の再会!これを知った時は、まさに世間は狭い!って言葉が浮かんでとってもびっくりしたのを覚えてます笑
二人が住んでいたマンションはDIY可能な賃貸物件だったこともあって、アーティストやクリエイターが集まっていて、美佳ちゃんの人懐っこくておおらかな人柄が、無理なく自然と横のつながりをどんどん広げていました。気の合うマンション内の画家さんやアーティストさん達がお互いの部屋を行き来したり、みんなでご飯を食べたり、制作途中で息抜き休憩をしたりしていていつもとっても楽しそうでした♪
MADE BY…ものんくんの部屋にたまに遊びに行かせてもらったりして、同じ鍋をつついた仲です!笑
今回は美佳ちゃんの油絵の額縁制作をさせてもらいましたが、のんくんとはMADE BY…のセメント鉢に絵を描いてもらってコラボ品を制作していて、セメント鉢以外にも一緒に楽しいことを企んでるので、ぜひお楽しみに〜♪